わたしは高校の教室の後方にいた。
今日とある女子生徒が早退したらしい。それの見舞いに、と。2年生の時担任だったF先生が、その女子生徒の机に、折り紙で使ったと言う、大きな花束を置いた。
わたしはそれを見て、怒りで頭が煮え繰り返っていた。持っていた赤いペンを投げ、机も投げ飛ばした。そしてわたしは廊下に飛び出して、窓の外に身を乗り出す。どうしてわたしには見舞いを。一輪の花も、手紙も。寄越さなかったのですか。あんなに長い間入院していたのに。K森さんは優しいから、K森さんには花を贈るんだ。わたしのことは無視するんだ。
周りがざわついている。わたしが窓の外に身を投げようとしているから。死ぬには高さが足りないことはわかってる。鉄格子のようなものが横向きに並んでついていて、その外に身体を出すのに一苦労。頭がつかえた。また自殺に失敗した！精神病院に戻される！！わたしは叫んだ。病院は嫌！
